高校野球界に激震を与えた低反発金属バットへの完全移行から2年。打球速度の低下と飛距離の減衰は、各チームの戦術を根底から塗り替えた。外野の頭を越える長打を狙う大雑把な攻撃は影を潜め、内野の頭を越すライナー性の打球や、走力を生かした内野安打狙いへの切り替えが急務となっている。
とりわけ広島県内の強豪校は、冬場のトレーニングで単なる筋力アップではなく「体幹の鋭さ」と「バットコントロールの精度」を徹底的に追求してきた。一発で試合が決まらないからこそ、1死三塁から確実に犠飛を打ち上げる技術や、カウントに応じた右打ちなど、泥臭いまでのチームバッティングが明暗を分けている。