上杉謙信の死因の真相|厠で急倒した49歳の最期と病名

上杉謙信の死因の真相|厠で急倒した49歳の最期と病名

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ネットや歴史ファンの間で根強く語られるのが、「織田信長が刺客を放ち、春日山城の厠の便壺の中に小型の忍者を潜伏させて槍で突き殺した」という暗殺説です。謙信の死によって最も軍事的な恩恵を受けたのが信長であったため、この説は劇的な陰謀論として講談や小説で好まれました。

しかし、当時の一次史料を精査すると、暗殺説は完全に否定されます。第一に、当時の春日山城の警備体制は極めて厳重であり、寒冷期の厠内に人間が長時間潜むことは物理的に不可能です。第二に、謙信は刺殺されたのではなく、倒れてから4日間も脈を保ち、昏睡状態のまま息を引き取っています。刃物による致命傷を負った形跡はどの家臣の手記にも存在しません。

また、「謙信女性説」から派生した婦人科系疾患による急死という説も、学術的には完全に否定されています。謙信が書状で言及する「虫気(ちゅうき)」や「大虫(たいちゅう)」は、現代でいう寄生虫による激しい腹痛や内臓疾患を指す当時の一般的な医学用語であり、月経痛などを意味する隠語ではありませんでした。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。