テーピングの効果を最大限に引き出すためには、なぜテープ1本で激痛が和らぐのかという解剖学的メカニズムを理解しておくことが欠かせません。
足の舟状骨の内側後方には、生まれつき本来存在しないはずの過剰骨である「外脛骨(がいけいこつ)」を持つ人が人口の約15〜20%存在します。普段は骨が存在していても無症状(無痛性)ですが、この部位にはふくらはぎの深層から伸びる強力な筋肉「後脛骨筋(こうけいこつきん)」の腱が付着しています。
歩行やジャンプの着地時、足裏の内側縦アーチが潰れて扁平足(へんぺいそく)の状態になると、後脛骨筋腱がピンと張り詰め、外脛骨を骨から引き剥がそうとする強烈な牽引ストレスが生じます。この腱と骨の付着部で生じる微細な損傷や炎症こそが激痛の正体です。
キネシオテープを土踏まずの下から斜め上へ引っ張り上げることで、人工的なアーチ構造を形成し、後脛骨筋腱の弛み(たわみ)を作り出します。これにより、着地衝撃が加わっても外脛骨が引っ張られなくなり、炎症部位への機械的刺激を直接的にシャットアウトできるのです。