祭り関係者の取材や現場観察を行うと、本番中に帯が解けてしまう人には共通の原因があります。それは「巻き付け時のテンション不足」と「摩擦の効かせ損ね」です。
「神輿の渡御中や長時間の演舞で帯に触れる余裕はない。緩む帯は最初の巻き方で既に失敗している」と、都内神輿會の幹事長は語ります。激しい運動量でも微動だにしない帯を作るためのプロ直伝のテクニックは以下の3点に集約されます。
- 息を吐ききった状態で胴巻きを締める: 帯を胴に巻く際、息を深く吐き出してお腹を凹ませた状態でテンションをかけます。息を吸って腹圧が戻った際、帯の内側から強烈な圧力がかかり、物理的にズレ落ちなくなります。
- 帯の重なりに手先を「下から上へ」挟み込む: 結び目を完成させた後、余った帯の端や結び目の土台を、胴に巻いた帯の最内層へしっかりと滑り込ませます。これにより帯同士の摩擦力が倍増します。
- 綿100%の芯入り帯を選ぶ: 化繊100%の帯は表面が滑りやすく、振動で徐々に結び目が緩みます。しっかりと締まりを保持したい場合は、綿素材や正絹の帯を選ぶのが鉄則です。