名門・成城大学を卒業後、2009年に日本テレビ放送網へ入社した櫻井舞。学生時代から培われた高いコミュニケーション能力と冷静な洞察力は、入社直後から頭角を現す原動力となった。
彼女が配属された司法担当記者は、東京地検特捜部の捜査や重要裁判の動向を追う、報道局の花形であり最もタフな部署の一つである。複雑怪奇な法律用語や利害関係が交錯する法廷取材において、要点を的確に抽出し、視聴者に分かりやすく伝えるニュース原稿を執筆する能力は秀逸を極めた。彼女の書いた原稿は、幾度となく夕方や夜の看板ニュース番組で採用され、視聴者に届けられていたのである。
現場を知る同業他社の記者は、当時の彼女をこう振り返る。「親族が誰であろうと現場では関係ない。彼女は常にメモ帳を片手に検察幹部や弁護士に食らいつき、裏取りを徹底していた。そのストイックな仕事ぶりには、周囲のベテラン記者たちも一目置いていた」。血筋やコネクションという安易な先入観を、自らの実力と熱量でねじ伏せた現場時代だった。