のし袋には、市販の多くの製品に見られる「中袋(封筒型)」のほかに、1枚の奉書紙でお札を包み込む「中包み(包み紙型)」が用いられる格の高い金封が存在します。この中包みにおいても、慶弔の哲学が折り重なる順番に厳格に反映されています。
中包み 折り方 慶弔の違いにおける最大の眼目は、最後に折り合わせる天地(上下)の重ね順です。市販ののし袋の本体(上包み)も同様ですが、以下の原則が貫かれています。
- 慶事(結婚祝い・長寿祝いなど):上側の折り返しを先に倒し、その上に下側の折り返しを重ねる。「万歳」のように下から上へと折り返しを受け止め、「受け取った喜びや幸せをこぼさず溜める」「上を向いて繁栄する」という意味を表します。
- 弔事(お香典・法要など):下側の折り返しを先に倒し、その上から上側の折り返しを被せる。「頭を垂れて涙を落とす」「二度と悲しい出来事が起こらないよう流し去る」という意味を込めて、上からの被せで蓋をします。
また、昨今のカジュアルな金封や少額(1万円未満)のぽち袋では、中袋が付属していない製品も多く流通しています。そうした中袋なし のし袋 入れ方では、本体の裏から透けてお札の肖像画が見えてしまわないよう注意が必要です。本体に直接お札を差し入れる際も、基本の向き(慶事は表、弔事は裏・伏せ)は変わりません。もし外袋が薄手で紙幣の肖像画が透けてしまう場合は、白い半紙や上質紙で「一巻き」してから入れるのが品格ある大人の知恵とされています。