物語中盤、グリードは過酷な運命の転換点を迎えます。ダブリスで大総統キング・ブラッドレイ(ラース)の急襲を受けた初代グリードは、仲間たちを惨殺された末に拘束され、お父様の手によって賢者の石へと精錬し直されて処刑されました。
その後、不老不死の力を求めて東方シン国から来訪していた第十二皇子、リン・ヤオの肉体に賢者の石を注入される形で「2代目グリード」として復活を遂げます。ここで注目すべきは、初代と2代目の内面的な違いと肉体の支配権を巡るドラマです。
一度記憶をリセットされた2代目は、当初はお父様の忠実な配下として振る舞っていました。しかし、リンの強靭な精神力と対話を重ねる中で、かつての記憶の残滓に激しく揺さぶられます。かつての部下であったキメラのビドルを無意識に惨殺してしまった際、記憶が完全に蘇流と同時に激しい自己嫌悪と怒りが爆発。再びお父様の陣営を離脱し、エドワード・エルリックたちと共闘の道を歩み始めました。
初代がどこか刹那的でアウトローな兄貴分だったのに対し、2代目はリン・ヤオという「民のために王たらんとする若者」の覚悟を宿したことで、より深みのある王者の風格と苦悩を帯びていくことになります。