深刻な事態を受け、当時の日本住宅公団(現・UR都市機構)と警視庁、地元自治体は前例のない強固な安全対策に踏み切りました。その象徴が、現在も各棟の高層階廊下や階段に見られる「転落防止フェンス」の全面設置です。
1981年(昭和56年)にかけて行われた大規模改修工事では、以下の物理的・心理的防護策が講じられました。
- 共用廊下・階段への強固な金網フェンス設置:乗り越えが極めて困難な高さ約2メートル超の防護柵を外周すべてに配置。
- エレベーターの停止階制御:低層階用・高層階用の分離および不審者の侵入を抑止する動線設計。
- 屋上出入口の完全施錠管理:関係者以外の立ち入りを厳格に遮断。
- 団地内パトロールと防犯カメラの導入:自治会や警備員による定期巡回体制の構築。
これらの徹底した対策により、外部からの侵入者による飛び降り事故は瞬く間に激減しました。公団・URの迅速な設備投資とコミュニティの連携が、物理的に悲劇を食い止めた歴史的証左といえます。