土俵を去った後、逆鉾は15代井筒親方として部屋を継承し、寺尾は錣山親方(しころやまおやかた)として独立し錣山部屋を創設しました。指導者としても順風満帆に見えた二人ですが、非情にも病魔が相次いで襲いかかります。
2019年9月、井筒親方(逆鉾)がすい臓がんのため58歳の若さで急逝しました。闘病生活を公にせず、直前まで親方としての職務を全うしようとした突然の別れは、弟の錣山親方にとっても計り知れない衝撃でした。
兄の死を誰よりも悲しんだ錣山親方自身も、長年患っていた不整脈などの持病と闘っていました。心臓のペースメーカー手術を受けるなど懸命な治療を続けながら弟子たちの指導を続けていましたが、2023年12月、うっ血性心不全のため60歳で旅立ちました。昭和・平成を駆け抜けた名兄弟の相次ぐ早すぎる死に、日本中が深い悲哀に包まれました。