今井メロ(本名:今井夢露)を語る上で避けて通れないのが、父・成田隆展氏による苛烈なスパルタ英才教育と「成田3兄妹」としての宿命です。兄・成田童夢、弟・成田緑夢(平昌パラリンピック金メダリスト)とともに、幼少期から自宅敷地内の特設施設で徹底的な反復練習を叩き込まれました。わずか12歳でプロ資格を取得し、2004-2005年シーズンにはワールドカップで種目別総合優勝を飾るなど、天才スノーボーダーとして一躍時代の寵児となりました。
しかし、18歳で挑んだ2006年トリノ五輪が人生の暗転点となります。選手村入村式で見せた自作ラップや派手な言動がメディアで過剰にクローズアップされた直後、予選本番で大転倒。腹部を強打して担架で運ばれる無残な予選敗退を喫すると、世論の手のひら返しによる激しいバッシングが吹き荒れました。当時のテレビ特番インタビューで彼女は「帰国便の飛行機から飛び降りたい衝動に駆られた」と告白しています。
五輪の舞台で受けた精神的打撃は、競技生活の休止と自暴自棄な生活の引き金となりました。現実逃避のためにホストクラブへ通い詰め、数百万円単位の散財を重ねて借金を抱えると、生活のためにキャバクラや風俗店への勤務、さらにはセクシー女優への転身へと転がり落ちていきました。栄光の五輪代表からアンダーグラウンドな世界への転落劇は、当時のメディアによってセンセーショナルに報じられ続けました。