多摩大学目黒高校を卒業した2012年春、森内寛樹は大学へ進学する選択肢を完全に排除しました。高校生世代の約半数以上が大学や専門学校へ進む中、なぜ高卒での音楽専念を選んだのか――その理由は明確でした。
高校在学中であった2011年夏、彼はバンドMY FIRST STORYを結成。渋谷や下北沢のライブハウスを拠点に、インディーズでの活動を本格化させていました。すでに兄のTaka率いるONE OK ROCKがロックシーンの頂点へと駆け上がっていた時期であり、「兄と同じ音楽の道で、生半可な気持ちでは勝負にならない」という強い覚悟が胸にありました。
親の脛をかじって大学に通いながらバンド活動をするのではなく、18歳で実家を出て経済的にも精神的にも完全に独立する。それは森家の家訓であると同時に、自らのロックに対する純粋な意思表示でもありました。2012年4月にリリースした1stフルアルバム『MY FIRST STORY』は、大学進学を捨てて背水の陣で挑んだ彼の声明文そのものだったと言えます。