リコーダー選びにおいて保護者が見落としがちな最大の盲点が、「ジャーマン式(ドイツ式)」と「バロック式(イギリス式)」の運指方式の違いです。
日本の公立小学校における小学校音楽リコーダーの標準仕様は「ジャーマン式」です。ジャーマン式は、小学校低学年・中学年の児童が自然に指を上から順番に離していくだけで「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」のハ長調音階が鳴らせるよう、トーンホール(指穴)の大きさが最適化されています。
一方、百均で販売されているトイリコーダーの中には、運指方式の明記がない製品や、穴の直径比率が不正確で「ファ」や「ファ♯」の音で正しいピッチが出ないものが散見されます。学校から配布される「リコーダー運指表」通りに正しく指を押さえているにもかかわらず、楽器側の不具合によって誤った音が鳴ってしまうと、児童は自らの指使いに問題があると誤認し、演奏技術の習得に大きな支障をきたすことになります。