SNSや投資コミュニティにおいて「米国債は元本保証の最強資産」「年利4%超を放置で手堅く稼げる」といった安直な言説が散見されます。しかし、債券投資の構造を正しく理解していないと思わぬ損失を被るリスクが潜んでいます。
第一の誤解は「為替リスクの軽視」です。米ドル建てで満期まで保有すればドルベースの元本と利息は確実に支払われますが、日本円に戻す際の為替レートが大きく円高に振れていれば、為替差損によって円換算トータルリターンがマイナスに沈む可能性があります。例えば、年4%の利回りを得ていても、受け取り時に15%の円高が進んでいれば元本割れが生じます。
第二の盲点は「金利変動による中途売却時の価格変動(デュレーションリスク)」です。残存期間が10年ある国債は、市場利回りが1%上昇するだけで債券価格が約7〜8%程度下落します。満期まで持ち切らずに途中で現金化しようとした場合、購入時より金利が上昇していればキャピタルロス(売却損)を被ることになります。「国債=価格が変動しない安全預金」という認識は明確な誤りです。