替え玉受験は「学校や企業に対するマナー違反」などという生易しい問題ではありません。明確な刑法違反であり、実行犯(身代わり)だけでなく依頼者自身も共犯として刑事処罰の対象となります。
具体的には、状況に応じて以下のような法律上の罪名が適用されます。
◆ 建造物侵入罪(刑法第130条前段)
正当な受験資格を持たない身代わりが試験会場に入る行為は、管理者の意思に反する立ち入りとして成立します。3年以下の懲役又は10万円以下の罰金が科されます。
◆ 偽造有印私文書行使罪(刑法第161条)
他人の氏名を騙って答案用紙や受験票に署名・記入して提出する行為が該当します。法定刑は1年以上の懲役(上限10年)であり、罰金刑の規定がない極めて重い罪です。
◆ 偽計業務妨害罪(刑法第233条)
虚偽の身元で受験し、採点作業や合否判定という主催者側の公正な業務を妨害したことに対する罪です。3年以下の懲役又は50万円以下の罰金となります。
◆ 私電磁的記録不正作出・同供用罪(刑法第161条の2)
オンライン試験やWebテストにおいて、他人のアカウントにログインして解答データを送信・記録させる行為に適用されます。5年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されます。
裁判の判例においても、悪質な替え玉受験グループや代行業者に対しては執行猶予付きの有罪判決や実刑判決が言い渡されており、一度でも逮捕・起訴されれば前科がつき、実名報道によってその後の就職や社会復帰に致命的な打撃を受けることになります。