スクールカウンセラーの相談記録や、文部科学省が公表した2024〜2025年度の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の推移データを分析すると、中学生・高校生が直面するメンタルヘルスの危機はかつてない高水準に達しています。小中高校における不登校児童生徒数は全国で30万人を突破し、過去最多を更新し続けています。
大手相談窓口や知恵袋、SNSのメンタルケア相談コミュニティを検証すると、現代の多感な時期の子どもたちが抱える苦悩には、親世代の青春時代とは決定的に異なる3つの構造的負荷が浮き彫りになります。
第1に、SNSによる「常時接続と同調圧力」です。クラスのLINEグループやInstagram、BeRealなどを通じて24時間友人関係に縛られ、わずか数分の未読や返信のニュアンスで関係から排除される恐怖に晒されています。家の中にあっても自室が安全な聖域にならず、常に他者の視線に監視されている状態が心をすり減らします。
第2に、外見への強迫観念(過度なルッキズムとダイエット志向)です。ショート動画等でアルゴリズムによって流れてくる加工された理想の容姿と自分を無意識に比較し、「自分は醜い」「痩せなければ価値がない」という強烈な自己否定に陥る中高生が急増しています。
第3に、「失敗が許されない空気感」です。学校教育現場で自己責任論や効率化が強調される中、「一度でもレールを外れたら人生が終わるのではないか」という漠然とした将来への不安が、多感な心を過剰に緊張させています。親が「昔はもっと大変だった」と一蹴してしまうことは、子どもにとって救いの手を払いのけられるに等しい絶望を生みます。