物語の舞台は、冬の冷たい海に面した静かなリゾートホテル。表向きは傷ついた人々が身体と心を休める憩いの場だが、物語の中盤で事態は一変する。かつてこの場所で起きた未解決の失踪事件が、一人の客の訪れによって再び動き始めるのだ。本作は単なる感動的なドラマにとどまらず、緊迫したミステリー映画としての側面を強く併せ持つ。
304号室の壁の裏から見つかった古い手記と、褪せた水色の詩集。それらが解き明かされるにつれ、登場人物たちが隠し続けてきた過去の罪と嘘が暴かれていく。後半にかけて怒涛のように押し寄せる展開は、観客の予想を心地よく裏切り、忘れがたい余韻を残すことになるだろう。