サビで感情を爆発させるように繰り返される「ダーリン ダーリン」というフレーズ。リリース当時、Mr.Childrenがこれほどストレートで甘美な呼び名を使うことに対して、驚きを覚えたファンも少なくありませんでした。しかし、この言葉のチョイスこそが、楽曲の核心を突く計算された表現でした。
桜井和寿は当時の音楽雑誌などのインタビューにおいて、「自分でも最初は少し気恥ずかしさや古さを感じた」と明かしています。洗練された言葉で飾るのではなく、誰もが直感的に理解できる最も原初的な愛称を用いることで、理屈を排除した剥き出しの愛情を表現しようと試みたのです。
「ダーリン」という言葉は、恋人への呼びかけにとどまりません。親が我が子を愛おしく呼ぶ声、あるいは失われゆく大切な存在へ向けた祈りなど、聴く人それぞれの対象をそのまま代入できる余白を持っています。照れや衒(てら)いを捨てて叫ばれるからこそ、聴く者の胸にダイレクトに突き刺さります。