桜塚やっくんの経歴を語る上で絶対に外せないのが、声優としての卓越した実績です。芸人としてのブレイク前である2002年から2003年にかけて放送されたテレビアニメ『満月をさがして』(テレビ東京系・種村有菜原作)において、彼はメインキャラクターである死神の少年・タクト・キラ役に大抜擢されました。
放送開始当初はタレント起用に対する懸念の声も一部にありましたが、回を重ねるごとにその演技力と独特の色気を持つハスキーボイスがアニメファンを魅了。主人公を不器用に支える切ない心情表現や、物語終盤のシリアスな感情の吐露はプロの声優陣からも絶賛され、作品を代表する名演として不動の地位を築きました。
作品内で披露されたキャラクターソングでも高い歌唱力を発揮し、声優・斎藤恭央としてのファン層を一気に拡大させます。後年のインタビューでも本人は「タクトという役に出会えたことは自分の声の表現における原点であり、誇り」と語っており、お笑いブームが去った後もアニメ業界関係者から声優としての復帰を熱望するオファーが絶えませんでした。