地形図を開くと目に入る竹林の記号は、どこか愛らしくリズミカルな形をしています。国土地理院による公式定義では、「竹が生えているところ」を指し、主にマダケやモウソウチクなどの竹が密集して竹林を形成している土地を表します。
この記号の成り立ちは非常に直感的です。地面からすっきりと立ち上がる竹の幹と、そこから斜め上に枝葉が広がる様子をそのままスケッチするように記号化されました。明治期に近代的な地形図が作られ始めた頃から、日本の里山や農村景観を正確に記録するために採用され続けている伝統的な図案です。
地図の上では、単に「そこに竹がある」という事実だけでなく、地域の土地利用や自然環境の変遷を示す貴重な指標となります。竹は成長スピードが速く根を横に広く張るため、かつては土砂崩れを防ぐ防災林や、生活用具・建築資材の供給源として重宝されてきた歴史が、地図記号の存在からも読み取れます。