テーマが決まったら、伝わりやすい構成に沿って執筆を進めます。人権作文で最も美しくまとまるのは、以下の「起承転結(4段構成)」です。
■ 第1段落【書き出し・きっかけ】(全体の約15〜20%)
体験した具体的な出来事や、心に引っかかった言葉から始めます。疑問形や会話文を使うと読者を惹きつけやすくなります。
【例文】「『それくらいで怒るなよ、冗談じゃん』。放課後の教室で友達が発したその一言に、私は相槌を打ちながらも、胸の奥に冷たいものが走るのを感じていた。」
■ 第2段落【体験の深掘りと葛藤】(全体の約30〜35%)
その出来事の詳細と、そのとき自分がどう感じ、どのような葛藤を抱いたかを書きます。
【例文】「笑いの輪の中にいたA君の表情は引きつっていた。周りに合わせて笑っていた私も、実はいじめの片棒を担いでいたのではないか。その場を取り繕うために沈黙を選んだ自分への嫌悪感が募った。」
■ 第3段落【社会問題への接続と気付き】(全体の約30〜35%)
体験から得た教訓を、ニュースや社会全体の課題へと広げて考察します。
【例文】「SNSのタイムラインでも、同じ光景が溢れている。『いじり』という便利な言葉の裏に隠された暴力。匿名性の影に隠れ、相手の痛みを想像しない言葉がどれほど人を追い詰めるか、私は身をもって知った。」
■ 第4段落【結論とこれからの行動】(全体の約15〜20%)
今後自分がどう行動するか、どんな社会を目指したいかを力強く宣言して締めくくります。
【例文】「人権を守るとは、特別な誰かを助けることだけではない。目の前の小さな痛みに気付き、空気に流されずに『それは違う』と言える勇気を持つことだ。私はまず、明日の教室で小さな違和感から目を背けない人間でありたい。」