鼻腔の奥にある空洞「副鼻腔」に炎症が起きる副鼻腔炎(蓄膿症)は、鼻の奥が血生臭い、あるいはドブのような腐敗臭を伴う鉄臭さを放つ代表的な疾患です。副鼻腔内に細菌やウイルスが感染して膿がたまると、粘膜が腫れ上がって出血しやすくなります。この膿と微量の血液が混ざり合った分泌物が鼻腔や喉へと垂れてくる(後鼻漏)ことで、呼吸するたびに強烈な生臭さを感じることになります。
もう一つの見落としがちな盲点が、口の中や歯周トラブルです。「口の中で血の味がする」「息を吐くと血生臭い」と感じる場合、重度の歯周病による歯肉からの出血や、舌炎、唾液腺の炎症、あるいは逆流性食道炎による胃酸と微量出血の混ざり合いが原因になっているケースが多々あります。口腔と鼻腔は咽頭部で直結しているため、口内で発生した鉄分混じりのガスが鼻へと抜け、あたかも鼻の奥が臭っているように錯覚するのです。