鉄筋と鉄骨の違いを徹底比較!防音性や耐震性・家賃の差をプロが解説

鉄筋と鉄骨の違いを徹底比較!防音性や耐震性・家賃の差をプロが解説

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日本で暮らす上で避けて通れない地震と火災への備えにおいても、両者には力学的な思想の違いがあります。

地震への揺れ方と耐震強度の違い

「鉄筋(RC造)」は建物全体が強固な塊となる剛構造(ごうこうぞう)です。地震の揺れに対して建物全体で踏ん張るため、中小規模の地震では室内の揺れ幅が小さく抑えられます。家具の転倒リスクを減らしやすい一方、強い衝撃を受けるとコンクリートにクラック(ひび割れ)が生じるリスクがあります。

対する「鉄骨(S造)」は、鋼材特有のしなやかさで地震エネルギーを吸収する柔構造(じゅうこうぞう)の性質を持ちます。倒壊はしにくいものの、地震の際には建物が大きくしなって揺れを逃すため、居住者は「大きく揺れた」と体感しやすくなります。

耐火性能と建築コスト・家賃への波及

コンクリートはそれ自体が不燃材料であり、最高約1000度の炎に数時間さらされても燃え落ちることはありません。そのためRC造・SRC造は建築基準法上の「耐火建築物」として認められやすく、万が一の隣戸火災時にも延焼を防ぐ強力なシェルターとなります。

一方の鉄骨は、熱に弱いという弱点を持っています。鋼材は500度を超えると急激に強度が半減し、飴のように曲がってしまうため、主要構造部にはロックウールや耐火被覆材を吹き付ける厳重な耐火処理が施されます。

この「材料費」「現場での型枠・コンクリート打設工数」「耐火処理」の差が、そのまま建築コストに跳ね返ります。同等の立地・専有面積であれば、RC造マンションは鉄骨造アパートに比べて建築費が20〜30%程度高くなり、結果として毎月の賃貸家賃相場でも鉄筋物件の方が5,000円〜2万円程度高めに設定されるのが通例です。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。