手芸初心者向けの情報サイトで頻繁に見かける「木工用ボンドや一般的な手芸用ボンドでテグスの結び目を固める」という手法には、素材化学的な大きな落とし穴が存在します。
一般的な手芸用ボンドテグス強度を検証すると、酢酸ビニル樹脂を主成分とする木工用ボンドは、多孔質(布や木材)に染み込んで硬化する仕組みのため、表面がツルツルしたナイロンテグスには一切食いつきません。乾燥後は薄い膜となってペリペリと簡単に剥離してしまい、結び目の補強としてはほぼ無意味です。
テグスの結び目を永久固定するためには、テグス用接着剤おすすめとして以下の2系統を正しく使い分ける必要があります。
1. シアノアクリレート系(低粘度瞬間接着剤・ビーズ用)
結び目の微細な隙間に毛細管現象で浸透し、数秒で強力に硬化します。ただし、つけすぎると周囲が白く曇る「白化現象」を起こすため、爪楊枝の先端に微量を取り、結び目の芯にだけ点付けするのがプロの技です。
2. 変成シリコーン・ウレタン樹脂系(コニシ ウルトラ多用途S・U、セメダイン スーパーX等)
完全硬化後も弾力性を維持するため、屈曲が多いビーズリングやブレスレットに最適です。水や汗にも強く、長期間にわたって衝撃を吸収し続けます。