近年におけるパッタイ人気を再燃させた要因の一つが、映像メディアによるリアルな食カルチャーの発信だ。Netflixの傑作ドキュメンタリー『ストリート・グルメを求めて: アジア』では、バンコクでミシュラン一つ星を獲得した伝説の屋台料理人ジェイ・ファイの鮮烈な職人技が描かれ、世界中の食通を熱狂させた。
さらにYouTube上では、現地の屋台主が巨大な中華鍋を操るASMR動画や、有名シェフによる細かな調理テクニックの解説動画が数百万回単位で再生されている。タイ国政府観光庁による美食観光(ガストロノミー・ツーリズム)の推進も後押しとなり、日本国内でも「外食で食べるもの」から「自分好みの味を追求して家で作るもの」へと認識がシフトしている。