日本の新幹線が長年誇ってきた「安全神話」は、この事件を契機に根本的な見直しを迫られた。運行主体の東海旅客鉄道(JR東海)をはじめとする鉄道業界各社は、従来の定時運行・快適性重視の姿勢から、積極的な「危機管理」へと舵を切ることになる。
東海道新幹線全編成への防犯カメラ増設、警備員による車内巡回の強化、そして医療キットや防護盾、さすまた、防刃ベストの車内配備が急速に進められた。手荷物検査の導入に関しては利便性との兼ね合いから議論が続いたものの、車内通報装置の改良や指令所とのリアルタイム連携など、ハード・ソフト両面での防犯対策は劇的な進化を遂げた。