当時のNHK看板番組において、彼が見せた立ち振る舞いは異彩を放っていた。てれび戦士として活躍した5年間は、まさに伝説の連続だ。毎週の生放送という逃げ場のないプレッシャーの中、わずか10歳前後の子供たちが本気で笑いを取り、歌い、踊る。カンペなしのアドリブが飛び交う過酷な現場で、ウエンツ瑛士は異例の存在感を放っていた。
当時のスタッフの間では「ウエンツに振れば何か面白い返しが来る」という絶対的な信頼が寄せられていたという。NGが許されない緊迫した生放送で、大人の出演者や制作者と対等に渡り合う度胸。番組内のコーナーで失敗しても瞬時に笑いに変える自己プロデュース能力は、すでにこの頃完成しつつあった。ただ指示に従う子役ではなく、自ら番組の空気を作り出すキーマンとして機能していたのだ。