企業を震え上がらせた総会屋の深層と現在:消えぬ闇取引の実態

企業を震え上がらせた総会屋の深層と現在:消えぬ闇取引の実態

企業を震え上がらせた総会屋の深層と現在:消えぬ闇取引の実態にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。

現在、金融・法務コンプライアンス業界が最も警戒を強めているのは、デジタル空間とアクティビズムを隠れ蓑にした新たな手口だ。街宣車で本社前に乗り付けるような旧来の手法は姿を消し、代わりにSNSでの炎上工作やダークウェブへの内部告発情報の流出予告が使われるようになった。

「物言う株主」やESG(環境・社会・ガバナンス)活動家を装い、正当な権利行使の皮を被って不当な要求を突きつける事例も確認されている。企業側が訴訟や風評被害を恐れるあまり、表沙汰にできないアドバイザリー契約を結んで口止め料を支払ってしまえば、それは過去の過ちの完全な再現に他ならない。

コーポレートガバナンスがどれほど高度化しても、それを運用する経営陣の「初動の弱さ」があれば、現代の亡霊はいとも容易く組織の中枢に入り込む。見せかけの透明性に満足し、水面下の不審な取引に目を瞑る企業は、今この瞬間も格好の標的となっているのだ。

前田 葵
著者

前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。