大学院修了後、小泉氏が足を踏み入れたのは、米ワシントンD.C.に拠点を置く世界最高峰の超党派シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)であった。非常勤研究員として着任した彼は、日米関係やアジア太平洋地域の安全保障政策に関するリサーチに没頭する。現場の第一線で活躍する国際政治学者たちと議論を戦わせる日々は、若き日の彼にとって強力な鍛錬の場となった。
CSISでの研究実績は、単なる肩書作りにとどまらない。アメリカの対日政策のキーマンたちとダイレクトなネットワークを構築し、インサイドから米国の意思決定プロセスを肌で学んだ体験は、後の閣僚経験や外交政策への提言にも濃密に反映されている。単なる学歴の額縁を超えた実務的知見の蓄積が、そこには確かに存在していた。