「バナナと牛乳を一緒に食べると毒になる」という説の源流を探ると、5000年の歴史を持つインドの伝承医学「アーユルヴェーダ」に突き当たる。古来、この体系では食材ごとに持つエネルギーや性質(性質・消化後の味・冷熱)の違いを重んじてきた。
アーユルヴェーダの考え方では、バナナは消化プロセスで酸性を呈し、牛乳は冷却の性質を持つ。この2つが胃の中で出会うと消化の火(アグニ)を弱め、体内に未消化物という不要な負荷を残しやすいと解釈されるわけだ。
一方で、西洋医学をベースとする現代の栄養学に視点を移すと、見え方はガラリと変わる。タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルがバランスよく合わさった非常に合理的な補給食として評価されているのが実情だ。科学的な観点から「二つの組み合わせによって直接的な毒素が生成される」というデータは一切存在しない。