朝ドラでの国民的な夫婦像の余韻が冷めやらぬなか、世界中の観客を震撼させたのが山崎貴監督による『ゴジラ-1.0』だ。日本の特撮映画の歴史を塗り替え、米アカデミー賞視覚効果賞の栄誉に輝いたこの超大作で、二人は再び運命的な再共演を果たした。
戦争のトラウマに苦しむ敷島浩一と、焼け野原の東京でたくましく生き抜く大石典子。『らんまん』とは真逆とも言える極限状態の人間関係を、二人は鬼気迫るリアリティで演じ切った。CGや巨大セットを駆使した大迫力のVFXシーンの真ん中で、作品の精神的支柱となったのは間違いなく二人の生々しい感情の衝突だった。巨大怪獣の脅威に立ち向かう人間の尊厳を体現した彼らの演技は、日本国内にとどまらず世界中の批評家から惜しみない賛辞を浴びることとなった。