東京大学の歴史において、社会的な批判を浴びた東大の懲戒免職・懲戒解雇の過去事例は複数存在します。学界を最も揺るがせたのが、分子細胞生物学研究所(現・定量生命科学研究所)を中心とした大規模な研究不正による懲戒処分事案です。複数の研究室において、長年にわたり多数の論文で画像の切り貼りやデータの改ざんが行われていたことが発覚し、元教授らに対して懲戒解雇相当の処分や論文取り下げ勧告が下されました。
また、近年厳格化の一途をたどっているのがハラスメントに対する処分です。指導学生に対する長期間にわたる人格否定や暴言などのアカデミックハラスメント、さらには優位な立場を利用したセクシャルハラスメント事案に対し、大学側は従来の「停職数ヶ月」という甘い処分から踏み込み、悪質なケースでは職を免じる判断を下す方針へと転換しました。これらの一連の不祥事は、閉鎖的な研究室組織の構造改革を迫る契機となっています。