こうした米をめぐる奥深い世界観は、文化的なエンターテインメント作品を通じても広く親しまれてきた。グルメ漫画の金字塔『美味しんぼ』では、炊飯の水加減や米の研ぎ方ひとつで味が劇的に変わる科学的背景が緻密に描かれ、世代を超えて米への探究心を刺激し続けている。また、農業高校を舞台にした『銀の匙 Silver Spoon』では、作物の育成から食卓に上るまでの命の繋がりが生き生きと描写され、一杯のご飯への感謝と関心を深めるきっかけを作った。
現在ではその発信の場が映像配信やSNSへと広がっている。Netflixで世界的ヒットを記録する様々なフードドキュメンタリーでは、日本のお米文化や職人のこだわりが映像美とともに紹介され、海外からの関心も急上昇中だ。一方でYouTube上では、家事の負担を減らすアイデアを紹介するライフハック・情報番組チャンネルが爆発的な再生数を稼いでいる。伝統的な美味しさの追求と、現代的な効率化のアイデアがデジタル空間でクロスオーバーしているのだ。