近年の地上波ドラマでは到底放送できないとされるショッキングなストーリーライン。それが野島伸司脚本の真骨頂であり、当時のフジテレビドラマが持っていた圧倒的な鋭利さだった。事件の直接的な描写を避けつつも、心理的恐怖と絶望感を極限まで引き出した演出は、現代の映像制作者たちにも強い影響を与え続けている。
現在では表現規制やコンプライアンスの観点から「自主規制」が働きがちな現場に対し、当時の作品が放っていた容赦なき現実描写の凄み。それは単なるスキャンダリズムではなく、人間の暗部から目を背けずに描くことでしか到達できない「救済の光」を際立たせるための必然的なプロセスだった。