村田さんの使用する全集中の呼吸は、冨岡義勇や竈門炭治郎と同じ「水の呼吸」である。しかし、公式設定や劇中でも語られている通り、彼の繰り出す水は肉眼で見えないほど「薄い」。エフェクトすら目視できないほどの微小な水流。そこには、天才と凡人の間に横たわる、残酷なまでの才能の格差が刻まれている。
それでも彼は呼吸の修得をあきらめなかった。派手な水柱を立てることはできずとも、日々の練修で培った確かな基礎がある。派手さとは無縁の地道な鍛錬。その「目に見えない努力の蓄積」こそが、数々の地獄絵図のような修修場において、彼の身を確かに守る不可視の鎧となった。