倉本聰が描いた雪深い富良野の喫茶店。そこで不器用に思いを寄せ合っていた若き日のふたりを覚えているファンは多い。あれから20年以上の歳月が流れた。
アイドルという境界線を軽々と踏み越え、日本アカデミー賞をはじめとする数々の賞を総なめにしてきた二宮。一方の長澤も、華やかさだけに頼らず、社会派作品や泥臭い舞台に挑み続けて表現の引き出しを劇的に広げてきた。若き日の演技にあった青々とした鋭利さは、今や静かで深い「静寂の凄み」へと変化している。画面に立ち現れるだけで物語が成立する存在感。これこそが、二人が歳月をかけて獲得した最大の武器だ。