作詞を手掛けた小竹正人は、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのバラード世界における絶対的なキーマンだ。彼が本作で提示したのは、「忍び逢う恋」という古典的なテーマを現代の都市生活者のリアルな感情へと昇華させる魔法だった。『C.O.S.M.O.S. 〜秋桜〜』の歌詞全体を俯瞰すると、冒頭から終わりまで一貫して「香水」「吐息」「雨」「指先」といったプライベートで密室的なエレメントがちりばめられていることに気づく。
特筆すべきは、主人公たちの関係性が決して大声で叫べるものではないという点だ。「愛されてはいけない恋」あるいは「結ばれることのない選択」。秋桜(コスモス)という儚い花の名を冠しながらも、その内側に秘められた情熱は恐ろしいほどに重く、そして鋭い。小竹のペンは、背徳感と純粋さが背中合わせになった大人の心理を、容赦なく炙り出していく。言葉の節々から漂うのは、失うことへの恐怖と、それでも今この瞬間を貪りたいという矛盾した欲求だ。