『笑点』が半世紀以上にわたって高視聴率を誇る長寿番組となり得た理由は、日本のテレビ放送事業の歴史において、演芸バラエティというジャンルを独自に確立させた点にある。その核となったのが、寄席の伝統的な笑いをテレビサイズに落とし込み、お茶の間の誰もが楽しめるエンターテインメントへと昇華させた歌丸と楽太郎の存在だ。
落語に馴染みのない若者や子供たちも、二人の掛け合いを通じて噺家の粋や言葉遊びの面白さに触れた。テレビというメディアを活用しながら、本業である落語の寄席へと足を運ばせる動線を作り上げた功績は計り知れない。テレビ番組としての面白さと、伝統芸能としての品格を絶妙なバランスで保ち続けた二人の技術は、今もなお後進のタレントや芸人たちの手本となっている。