弘道会の権力構造を理解する上で、歴代トップの歩みは避けて通れない。創設者である初代会長・司忍(現・六代目山口組組長)、組織の鉄の規律と経済基盤を築き上げた二代目会長・高山清司(現・六代目山口組若頭)、そして現在、組織を統率する三代目会長・竹内照明(六代目山口組若頭補佐)。この三代にわたるラインこそが、六代目山口組の絶対的な支配力の源泉である。
最新の幹部人事において際立つのは、若頭や舎弟頭をはじめとする執行部への権限集中と、徹底した秘密保持体制だ。組織の屋台骨を支える直参組長たちは、伝統的な義理場での結束を守りつつも、平時は分権化されたセル構造のように独立して動く。名古屋の「本家」を中心に、関東、関西、東北へと広がる直系・傘下組織の配置は、警察当局の捜査網を分散させる高度な防壁としても機能している。