Q1:エビの殻を触って手がかゆくなったことがありますが、これも甲殻類アレルギーですか?
A1:接触皮膚炎(経皮感作)の可能性が非常に高いと考えられます。エビの体液や殻に付着したタンパク質が、皮膚のバリア機能が低下した部分から侵入して局所的なアレルギー反応を起こしている状態です。この段階を放置して触り続けたり、生のエビを口にしたりすると、やがて全身性の即時型アレルギーへと進行する危険性があります。皮膚科やアレルギー科を受診し、パッチテストや血液検査を受けるとともに、調理時はゴム手袋を着用するなどの自衛が必要です。
Q2:健康診断の血液検査でエビのIgE抗体値が陽性でした。今まで症状が出たことはありませんが、食べるのをやめるべきですか?
A2:症状が全く出ていないのであれば、検査値だけで自己判断して即座に完全除去する必要はありません。血液検査の陽性は「感作(アレルギーの抗体が存在すること)」を示しているだけで、実際に体内で症状が誘発される「発症」とは一致しない場合があるためです(偽陽性やダニ抗原との交差反応を含む)。自己判断で過剰な食事制限を始める前に、必ずアレルギー専門医に相談し、過去の食事歴を踏まえた正確な診断を受けてください。
Q3:十分に加熱調理したエビや、時間をかけて煮出したエビスープならアレルギーは起きにくいですか?
A3:大きな誤解です。卵や小麦などの一部のアレルゲンは加熱によってタンパク質が変性し抗原性が低下することがありますが、甲殻類の主抗原であるトロポミオシンは耐熱性に極めて優れており、沸騰した油で揚げる、長時間煮込むといった熱処理を施してもそのアレルギー誘発能は失われません。出汁やスープであっても、甲殻類アレルギー患者にとっては生の身を食べるのと同等のショックリスクが存在します。