大須を訪れる多くの人が抱く最大の誤解は、「大須は単なる若者向けの古着とサブカルの街であり、本格的なデザイナーズ服を買うなら栄に行くべきだ」という思い込みです。しかし、この認識は現代の大須ファッションシーンの構造を見落としています。
たしかに大須若者向けショップやファストファッション、レギュラー古着を扱う店舗は多数存在します。しかし、名古屋栄大須服屋巡りを日常的に行うファッショニスタたちの行動パターンを分析すると、明確な使い分けが存在することが分かります。栄の路面店や百貨店はメガブランドの「フルラインナップ」を確認する場であるのに対し、大須はオーナーの鋭いフィルターを通した「編集された提案」を享受する場として機能しています。
また、大須古着屋おすすめとして知られる名店群とセレクトショップが隣り合っている環境も、大須独自の強みです。新品のドメスティックブランドのパンツに、70年代のミリタリーヴィンテージや90年代のメゾンアーカイブを組み合わせるミックススタイルは、大須という土壌だからこそ自然に成立します。栄のような画一的な高級感とは異なる、多層的でパーソナルな着こなしを構築できる点こそが大須の真価です。