エッセイストとしての名声もさることながら、東海林氏の本領は日本屈指のギャグ漫画家・ナンセンス漫画家としての足跡にあります。
1974年から2014年まで毎日新聞朝刊で連載された『アサッテ君』は、通算1万3749回を記録し、単一著者による一般全国紙の4コマ漫画として前人未到の記録を打ち立てました。また、『週刊文春』の看板漫画『タンマ君』や、『週刊現代』でサラリーマンの哀愁と本音を描き抜いた『サラリーマン専科』など、半世紀以上にわたって日本のビジネスパーソンの心のオアシスであり続けました。
その卓越した業績に対し、文藝春秋漫画賞(1970年)、菊池寛賞(1995年)、紫綬褒章(2000年)、旭日小綬章(2011年)など、名だたる賞と栄誉が授与されています。漫画とエッセイの双方で国民的評価を確立した東海林さだおの経歴と受賞歴は、昭和から令和のポップカルチャー史において比類なき存在感を誇っています。