なぜ5人を殺害?「つけびして」貼り紙の戦慄真相と山口連続殺人放火の全貌

なぜ5人を殺害?「つけびして」貼り紙の戦慄真相と山口連続殺人放火の全貌

なぜ5人を殺害?「つけびして」貼り紙の戦慄真相と山口連続殺人放火の全貌の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

現場に残された一句「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」は、事件当初「放火を予告・自慢する犯行声明ではないか」と推測され、日本中に不気味な印象を植え付けました。しかし、その真意は全く異なる文脈を持っています。

国語辞典において「付火(つけび)」とは「故意に火を付けること」を指しますが、地方の古語や比喩表現として「人の悪口や根も葉もない噂話を周囲に言いふらし、場を混乱させること」を意味する場合があります。保見自身、周囲の住民たちが自分の陰口を叩いて面白がっていると感じており、「お前たち田舎者は、他人の噂話(つけび)を立てて、揉め事や相手の困る姿(煙)を見て喜んでいる」という激しい侮蔑と被害者意識をぶつけたものでした。

ノンフィクション作家の高橋ユキ氏が現地を丹念に歩き、裁判を傍聴してまとめた名著『つけびの村 山口連続殺人放火事件を追う』(小学館文庫)でも明かされている通り、この貼り紙は事件当日に書かれたものではなく、事件の数か月前から自宅の窓に掲示されていました。保見の中で長年蓄積された集落住民への敵意が、日常的な嫌がらせの一環として可視化されていたのです。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。