コロッケといえば庶民的な惣菜の代表格ですが、四谷で俵コロッケと洋食の技術を融合させたさくらいの逸品は、既存の概念を軽やかに飛び越えています。最大の特長は、一般的なコロッケよりも高さと厚みを持たせた立体的な俵型フォルムにあります。この形状によって熱の伝わり方が均一になり、中心部のジューシーさと素材の風味を損なわずに閉じ込めることが可能になっています。
衣には油切れの良い微細なパン粉が使われており、箸を入れた瞬間に心地よい破裂音を立てます。油っぽさを極限まで抑えたサクサクの衣の内側から現れるのは、ジャガイモの甘みを生かした定番のポテト系から、洋食の真骨頂ともいえるベシャメルソースを惜しみなく使ったクリーム系まで実に多彩です。四谷さくらいのカニクリームコロッケは、口に運んだ瞬間に濃厚な蟹の風味と滑らかな舌触りが広がり、洋食ファンを唸らせる仕上がりを見せています。
看板を掲げる専門店ならではの妥協なき仕込みと、揚げ油の鮮度管理が生み出す軽やかな後味こそが、目の肥えたグルメ通を虜にしている最大の理由です。