全34巻という長期連載のクライマックスとなる最終回では、高校卒業を迎えた六平たちの「青春の終わり」と「新たな旅立ち」が詩情豊かに描かれます。郷六平と小柳類子の恋は、典型的なハッピーエンドの恋愛劇の形をとるのではなく、お互いの未来を見据えた切なくも前向きな別れと自立へと着地しました。
それぞれの進路を選び、ある者は街に残り、ある者は博多を離れていく。大人になることの痛みと誇らしさを抱えながら歩き出すラストシーンは、連載完結から年月が経った現在も多くのオールドファンの胸を締め付けます。単なる予定調和に逃げず、誰もが経験する「青春の通過儀礼」を誠実に描き切った点こそ、本作が名作と呼ばれる所以です。