長らく紙の単行本が入手困難となり、知る人ぞ知るカルト作として埋もれていた本作が、なぜ爆発的なリバイバルを果たしたのか。その起爆剤となったのは、デジタルプラットフォームの存在だ。株式会社Jコミックテラスが運営する「マンガ図書館Z」での全話無料公開をきっかけに、SNS上で「とんでもない漫画がある」と急速に口コミが拡散した。
タイムラインは阿鼻叫喚に包まれた。「人の心がない」「読む劇薬」といった感想が飛び交い、実況ツイートの波が押し寄せたのである。この空前のバズを受けて、漫画出版業界も即座に動いた。双葉社から電子書籍として再配信されると、Amazon KindleやLINEマンガなどの主要ストアで総合ランキングの上位を席巻。古い時代の埋もれた作品が、デジタルの力で突如として現代のベストセラーへと化身する、出版史に残る劇的な逆転現象を見せつけた。