スクリーンから飛び出したアグラバーは、劇場の板の上でさらなる進化を遂げた。巨匠アラン・メンケンが作曲した「ホール・ニュー・ワールド」や「フレンド・ライク・ミー」といった名曲群は、中東の伝統的な音階とブロードウェイのスウィング・ジャズを融合させた唯一無二の音楽世界を構築している。
日本においては、劇団四季が上演を重ねるミュージカル『アラジン』が、生身の俳優によるエネルギーと精緻なイリュージョンで観客を圧倒し続けている。舞台美術を彩る豪奢なモロッコ風のタイル装飾、息をのむ早着替え、そして特殊効果によって宙に浮かぶ魔法の絨毯。緻密に計算された舞台芸術の力によって、劇場の空間そのものが一夜にしてアグラバーへと変貌を遂げる。