ネット上の掲示板やSNSでは「冗談が通じない人はめんどくさい」「性格が悪い」といった極端な意見が散見されます。しかし、コミュニケーション論の視点から見ると、問題を複雑化させている原因は冗談を受け取れない側だけでなく、発信者側の無自覚な甘えにも存在します。
特に注意すべきなのは、「からかい」や「自虐の強要」をユーモアと勘違いしているケースです。相手の容姿、年齢、ミス、プライベートな領域に踏み込んだ発言を「単なる冗談だから笑って流すべき」と押し付ける行為は、心理的安全性を著しく破壊します。
受け手側が不快感を露わにした際に「冗談が通じないやつだ」と責任転嫁する構造は、ハラスメントの温床にもなり得ます。「冗談が通じる関係性」は、双方の間に強固な信頼関係と安心感があって初めて成立する高度なコミュニケーションであることを認識しなければなりません。