早期退院が標準化された結果、創部の急性感染や晩期合併症の兆候が「自宅療養中」に現れるリスクが高まっています。退院時に医療機関から配布される指導箋に書かれた注意事項を正しく理解し、腹腔鏡手術 術後 出血 異常の目安や感染のサインを正確に把握しておく必要があります。
婦人科領域の腹腔鏡手術(子宮筋腫や子宮内膜症など)を受けた場合、術後数日から数週間にわたって少量の性器出血(褐色〜薄い赤色の帯下)が続くことは生理的な創傷治癒過程として珍しくありません。しかし、以下の条件に該当する場合は速やかな医療介入が必要です。
- 鮮紅色の出血が急速に増加し、夜用ナプキンが1〜2時間で満杯になる場合
- レバーのような大きな血の塊(500円玉大以上)が複数回連続して排出される場合
- 38.0度以上の高熱が解熱薬服用後も下がらず、悪寒や全身の震えを伴う場合
- 下腹部の痛みが日を追うごとに強くなり、歩行や体動が不可能なレベルに達している場合
- 臍(へそ)や下腹部の創部から悪臭を伴う黄白色の浸出液(膿)が染み出し、周囲が赤く腫れ上がっている場合
創部の治癒経過に関しては、現在の腹腔鏡手術では皮膚を医療用接着剤や吸収糸(体内で溶ける糸)で埋没縫合し、その上から保護テープを貼る処置が主流です。腹腔鏡手術 傷跡 治癒経過において、創部は術後48〜72時間で表皮化が完了しますが、皮膚の内側にある真皮や筋膜の抗張力(引き裂きに耐える力)が元に戻るには最低でも3ヶ月から半年を要します。傷口をむやみに擦ったりテープを無理に剥がしたりせず、医師の指示通り自然脱落を待つことが肥厚性瘢痕やケロイドを予防する最大の鉄則です。