Q1:鼻水や鼻づまりが全くないのに、副鼻腔炎の可能性はありますか?
A1:十分にあります。副鼻腔と鼻腔をつなぐ小さな通り道(自然孔)が炎症やポリープで完全に塞がってしまうと、上顎洞の中で膿が密閉され、鼻水として外に出てこないケースがあります。この状態ではむしろ内圧が急激に上昇するため、鼻水が出ないにもかかわらず鼻の横の骨の奥が強く痛む原因になります。また、歯の根から菌が入る歯性上顎洞炎の初期も鼻症状が目立たないことがあります。
Q2:鼻の横を押すと骨そのものが痛いように感じますが、骨の病気でしょうか?
A2:骨そのものが侵されているのではなく、骨の内側(上顎洞の粘膜)や外側を覆う「骨膜(こつまく)」に炎症が及んでいるケースがほとんどです。骨膜には痛覚神経が非常に密に分布しているため、外側から軽く圧迫しただけでも骨そのものがズキリと痛むように錯覚します。ただし、数週間にわたって骨の痛みが持続・悪化している場合は、稀な骨腫瘍や嚢胞性疾患を鑑別するためにCT検査が必要です。
Q3:市販の蓄膿症治療薬(チクナインなど)を飲めば自力で治せますか?
A3:風邪に引き続くごく初期の軽度な急性副鼻腔炎であれば、市販の生薬製剤等で排膿が促されて軽快することはあります。しかし、原因が細菌感染による重度の化膿や、歯の根の病巣(歯性上顎洞炎)、あるいは面疔である場合、市販薬だけで根本治癒させることは不可能です。適切な抗生物質の投与や歯科処置が遅れると慢性化するため、数日服用しても痛みが改善しない場合は直ちに医師の診断を受けてください。
Q4:鼻の横にしこりがあり、押すとコリコリ動くのは何ですか?
A4:皮膚の真皮から皮下にできる良性腫瘍である「粉瘤(アテローム)」や、毛嚢炎の初期、あるいは皮下リンパ節の軽度な腫れが考えられます。粉瘤自体は痛みを伴いませんが、毛穴から細菌が入って二次感染を起こす(炎症性粉瘤)と、急激に赤く腫れ上がり強い圧痛を伴います。袋ごと外科的に除去しないと再発を繰り返すため、形成外科や皮膚科での相談をおすすめします。