厚生労働省のガイドラインに基づき策定されている「認知症高齢者の日常生活自立度」は、認知機能の低下によって日常生活や社会生活にどのような支障が出ているかを判定する指標です。判定基準は「自立」「ランクI」「ランクII(IIa・IIb)」「ランクIII(IIIa・IIIb)」「ランクIV」「ランクM」の全9区分で構成されています。
最軽度の「自立」は何ら認知症の症状が見られない状態を指し、「ランクI」は物忘れなどがあっても家庭内・社会的にほぼ自立して生活できるレベルです。ここから支援の必要性が本格化するのが「ランクII」で、服薬管理のミスやお金の計算間違い、道迷いなどが見られ、誰かの注意や見守りがあれば自立できる状態(家庭外で目立つ場合はIIa、家庭内でも目立つ場合はIIb)を指します。
さらに進行した「ランクIII」では、日常生活に支障をきたすような行動・心理症状(BPSD)や認知障害が頻繁に見られ、常に介護を必要とする状態(日中中心ならIIIa、夜間中心ならIIIb)となります。ランクIVは常時介護が必要な重度状態であり、最上位の「ランクM」は著しい精神症状や重篤な身体疾患があり、専門医療機関での集中的な治療・医療的ケアが必要な状態として位置づけられています。